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UPDATE | 2019年01月30日

【受験ガイド】留学生のための「専門職大学」進学情報

外国人留学生のみなさんが「専門職大学」に進学するための、基本情報です。日本の専門職大学の特徴をはじめ、主な出願条件、入試方法、かかる費用などをおおまかに確認して、専門職大学進学のための準備を始めましょう。

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●日本の「専門職大学」の特徴

「専門職大学(専門職短期大学)」は、2019年度より新しく設置される日本の高等教育機関です。

            

「専門」と「大学」というふたつの言葉が使われていますが、どちらにも所属をしない学校種で、卒業をすると「学士(専門職)」の学位が授与される新しい高等教育機関です。

教養を身につけることや学術研究を行うことを重視する、大学や短期大学の教育とは違い、変化の激しい時代の中で、「即戦力として活躍できる技術や知識を活用する『実践力』」と「既存の発想にとらわれずに新たなものやサービスを生み出す『創造力』」。その両方を兼ね備えた人材を育成することを教育目標としています。


専門職大学の教育は、産業界との密接な環境の中で行うことが最大の特徴です。

専門性が求められる職業に就いている技術者や関係者の協力を得て、各業界と連携をした教育を行っていきます。そのため、卒業単位のうち3~4割程度以上が実習等の科目、企業実習等も短期大学で10単位以上、大学で20単位以上履修するなどの規定があります。


さらに、一般的な大学に比べて、社会人などさまざまな学生を積極的に受け入れる方針であることも専門職大学の特徴のひとつです。学校により異なりますが、前期課程を修了後に一度就職をして、その後に社会人として後期課程に再入学することもできるなど柔軟な学習スタイルを選択することができます。


学校ごとに特化している分野はさまざまですが、医学、歯学、6年制の薬学、獣医学の分野以外であれば、どのような分野でも専門職大学として設置することが可能とされています。現在、開設が予定されている学校は3校のみですが、翌年以降に開設する予定の学校も複数あり、各産業界からの要望により新たに生み出された教育機関という背景もあるため、今後は観光や食、農業、ITなどのいわゆる成長分野や日本における強化産業に関する専門職大学が増えていくことが予想されています。

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●専門職大学と大学、専門学校の違い

1:広く学ぶ「大学」、深く学ぶ「専門職大学」

一般的な大学との大きな違いは、教育目標と研究領域です。

一般的な大学は、高い教養と専門的能力を身につける場として位置づけられています。特に学士課程においては、さまざまな文化や環境を受け入れ様々な人々と関わるための総合的な能力を伸ばしていくことを目的としています。そのため、学部や学科に関する専門的な研究も行いますが、一般的な教養教育も行います。

対して、専門職大学は特定の業界において現場をけん引するリーダーとなる人材育成を目標に、特定の業界に特化した高い知識と能力を身につける教育を行います。

専門職大学は研究分野が限定されているため、同時に卒業後の進路選択も、ある程度限定されてくるという点で大きな違いがあります。すでに卒業後に進みたい業界が決まっている、業界内においてスペシャリストとして活躍したいという人にはぴったりな教育機関だといえます。


2:称号・学位の違い

専門学校との一番の違いは、修了後に取得できる学位・称号の違いです。

専門職大学の研究領域は専門学校に近く見えますが、設置区分が違うため卒業後の扱いが異なります。専門学校を修了すると「専門士」「高度専門士」の『称号』を得ることができ、専門職大学は修了すると「学士(専門職)」の『学位』が授与されます。

この、『称号』と『学位』には違いがあり、日本国内においては『称号』と『学位』は同等と見なされていますが、国際的に通用するのは学位のみです。

たとえば、専門学校において修業年限が4年以上で高度な技術を身につける「高度専門士」も、4年(または6年)の大学を修了後に授与される「学士」も、いずれも日本の大学院への入学が可能ですが、日本国外の大学院への進学は必ずしも可能なものではありません。

●専門職大学に入学するために必要な条件

法令上、大学と同じ区分とされているため大学同様に以下のような条件のいずれかを満たす必要があります。


1:外国において、学校教育における12年の課程を修了した者

2:外国における、12年の課程修了相当の学力試験に合格し、18歳に達した者

3:日本において、外国の高等学校相当として指定した外国人学校を修了し、18歳に達した者

4:外国において、11年以上の、文部科学大臣に指定された課程を修了した者

5:国際バカロレア、アビトゥア、フランスのバカロレア資格を保有するか、GCEAレベル試験について、学校が個別に定める成績を満たし、18歳に達した者

6:国際的な評価団体(WASC、CIS、ACSI)の認定を受けた教育施設の12年の課程を修了し、18歳に達した者

7:高等学校卒業程度認定試験に合格し、18歳に達した者

8:学校教育法の定める上記以外の入学資格のいずれかの条件を満たす者

9:学校において個別の入学資格審査により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で18歳に達した者


※1~3について、12年未満の課程の場合、かつ外国において、指定された課程を修了していない場合は、さらに指定された準備教育課程または研修施設の課程等を修了することが必要となる場合があります。


●専門職大学卒業・修了のための条件

以下の条件を満たし卒業した者には、「学士(専門職)」「短期大学士(専門職)」の学位が授与されます。

取得単位 専門職短期大学
学位 学士(専門職) 短期大学士(専門職)
就業年限 4年 2年
取得単位 124単位以上 62単位以上
うち実習等の科目 38~50単位程度以上 18単位~25単位以上
うち企業実習 40単位 20単位

●専門職大学への進学にかかる費用

下記の一覧表は、日本の大学の初年度納入金平均額(日本人学生)です。

初年度納入金額とは、一般的に入学金、授業料、施設・設備費などを含んだ入学する年にかかる費用で、ここに表示されている金額は奨学金などを適用する前の費用です。


まだ学校数が少なかったり、分野も限られていたりと全体的な学費の傾向はまだ不明ですが、専門職大学は、専門知識を学ぶための最新の施設や設備を使用するため、一般的な大学の学費に比べて2割~3割程度学費が高くなる傾向が予想されます。


学費がかなりかかりそうに見えますが、大学と同様に日本学生支援機構(JASSO)などの奨学金を利用することができますし、学校ごとに、各種奨学金や学費の減免制度(授業料の30%~全額程度)など日本での学費負担をサポートする制度もありますので、詳しくは各学校のウェブサイトを確認するか、志望の専門職大学に問い合わせてください。


 私立  一般的な大学 専門職大学
(予想)
芸術学 ¥1,651,260 ¥1,980,000
~2,140,000
保健学 ¥1,507,010 ¥1,800,000
~1,950,000
理学・工学 ¥1,432,394 ¥1,710,000
~1,850,000
農業・獣医学 ¥1,360,046 \1,630,000
~1,760,000
体育学 ¥1,276,559 ¥1,520,000
~1,650,000
家政学 ¥1,250,145 ¥1,500,000
~1,620,000
文学・教育学 ¥1,173,433 ¥1,400,000
~1,520,000
社会学・福祉学 ¥1,149,000 ¥1,380,000
~1,490,000
法学・商学・経済学 ¥1,122,199 ¥1,340,000
~1,450,000
神学・仏教学 ¥1,099,235 ¥1,320,000
~1,430,000

出典:文部科学省/JASSO(2018-2019 Student Guide to Japanより)専門職大学学費予想:株式会社アクセスリード


これらの初年度納入金以外に、出願の時にかかる入学検定料、海外から日本に受験をしにくる場合には渡航費と滞在費、入学する専門職大学のそばで生活をするようであれば引っ越しや入居のための費用などがかかってきます。

奨学金によってはこれらに利用できないものもありますので、学校に納める金額以外にもいつ何にどれくらいの費用がかかるのか、費用のサポート制度はいつどれくらい使えるのかを調べておくとよいでしょう。


>「奨学金」について調べる

●専門職大学の出願に必要な書類

出願資格同様に、こちらも大学と同様の書類提出が求められることが予想されます。

各学校によって必要提出書類は異なります。志望校が決まったら、必ず募集要項やウェブサイト、直接問い合わせなどで必要書類の確認をするようにしてください。

大学入試で一般的に必要となる書類は、以下のとおりです。発行に時間がかかる書類や、郵送にかかる時間も地域によって異なりますので、余裕を持って準備をしましょう。


1:入学願書(学校指定のもの)

2:自国の高等学校の卒業(見込)証明書

3:自国の高等学校または最終学校の成績証明書

4:出身高等学校の校長または教員の推薦状

5:日本語能力または英語能力証明書

6:その他(身元保証人に関する書類など)


日本語能力の証明書としては、「日本留学試験(EJU)」「日本語能力試験(JLPT)」など、英語能力の証明書としては「TOEFL®」「TOEIC®」「IELTS」などの結果の提出が求められる場合が多いです。


>「日本留学試験(EJU)」について調べる
>「日本語能力試験(JLPT))」について調べる

●専門職大学の入学試験の内容

こちらも大学と同様の内容となることが予想されます。

一般的な大学の場合について日本人の受験生と同じ試験を受けることも可能ですが、留学生向けの特別な試験を実施している場合があります。また、試験内容は学校ごとに異なりますが、多くの場合、下記のいくつかを組み合わせて行われます。


1:書類審査(出願書類)

2:学力試験(指定科目の筆記試験)

3:面接(直接またはオンライン)

4:小論文・作文

5:その他の能力・適性等に関する検査

6:大学入試センター試験


(3)面接は、(4)書類審査や(2)学力試験などの合格者のみ実施する、二段階の選抜方法を実施している学校もあります。その場合は、試験日が数日間にまたがる場合がありますので、日本国外から応募をして、日本で受験をする場合は、二次試験も含めた期間中滞在できるよう試験日程と内容を事前によく確認しましょう。


専門職大学は、特定の分野に特化をしているという特性から、分野に関する学習の意欲を問う内容が多くなることが予想されます。どうしてその分野に進もうと思ったのか、入学後どのような知識や技術を学びたいのか、卒業後その分野においてどのような新しい取り組みをしたいと考えているのかなど、あなた自身の思いや考えを整理しておくことが大事です。


●進学説明会やウェブサイトを活用した専門職大学検索

日本の専門職大学は、出願の時点で希望する学科やコースを決めておく必要があります。

専門職大学は特に、「特定の分野に特化をした研究」を行いますので、思っていた学習内容とは違った...... とならないように早いうちから、自分が学びたい分野のある学部や学科は何か、どの学校に行けば学べるのか、奨学金制度や寮の有無など、留学生のみなさんへのサポート制度が充実しているかどうかを比べてみて、通い続けることができそうかどうかを調べることが大切です。


どんな学校があるのか調べるときには、今通っている学校の先生や、知り合いの人に相談することももちろん大切ですが、「アクセス日本留学」のようなウェブサイトで条件を指定して学校検索をしてみたり、直接専門職大学の担当者と話ができる「外国人学生のための進学説明会」に参加をしてみましょう。

そして、いくつか気になる学校が見つかったら、可能な限り「体験入学」や「オープンキャンパス」などに参加をして、自分の目で見てみるとよいでしょう。実際に学校へ行ってみることで、また違った魅力が見えてくるかもしれません。


>進学説明会に参加する

>条件を指定して学校を探す


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