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UPDATE | 2020年01月09日

【日本の生活】留学生が日本でアルバイトをするときに注意してほしいこと

日本では、留学生のみなさんも決まった条件の範囲内でアルバイトをしてお金をかせぐことができます。まずは、アルバイトをするための条件やチェックポイントをここで確認しておきましょう。

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【2019年1月8日に新しくしました】今、日本にいる私費留学生のうち約75%はアルバイトをしながら生活をしています。しかし、元々の目的は日本で学ぶことですから、留学生がアルバイトをするとき、労働時間などについての決まりが設けられています。ルールをまもり、日本での勉強と両立ができる範囲内で行うようにしましょう。アルバイトのために学校の出席日数がへってしまい、在留期間(日本で生活をしていい期間)を更新(新しく)することができない、とならないように勉強に支障をきたさない程度におこなうように注意してください。


●日本でアルバイトをするための条件

留学期間のうちにアルバイトをすることはできますが、そのためには一定の条件の範囲内で行う必要があります。

                

1:入国管理局などで「資格外活動許可」を受けること

2:勉強の支障にならないこと

3:留学生の学費や必要お金を補う目的であって貯金や仕送りのためではないこと

4:風俗営業ではないこと

5:1週間につき28時間以内(夏季休暇などの長期休業期間中は1日あたり8時間以内)であること

6:教育機関に在籍している間に行うものであること


各項目についてのくわしい注意することも確認しておきましょう。


(1)の「資格外活動許可」は、一度もらえればアルバイト先が変わっても有効です。ただし、有効期限があります。ビザと同じ期間なので、ビザを更新するタイミングで資格外活動許可も忘れずに新しくするようにしましょう。また、資格外活動許可の申し込みをして許しがおりるまでに2週間~2か月ぐらいかかるので、申し込みの後すぐにアルバイトができないという点にも注意をしてください。


(4)の風俗営業というのは、性風俗店やパチンコ店、麻雀店、ゲームセンター、ダーツバー、キャバレー、ホストクラブ、スナック、ナイトクラブ、ディスコ、パブ、ネットカフェなどがあてはまります。これらのお店では、お客さんへの対応以外の皿洗いや料理の仕事であっても働くことはできません。同じようにこれらのお店に雇われて行う、チラシやティッシュペーパー配りなどもできません。


(5)の1週間につき28時間以内という労働時間の制限について、雇用主がこの上限を知らずにトラブルになるケースがこのごろ増えています。雇用した会社が罰せられるケースがほとんどですが、自分の身を自分で守るためにも覚えておくようにしましょう。この28時間という上限は1つのアルバイト先に対するものではありません。2つ以上アルバイトを行っているときには、2つのアルバイトの合計の時間になることに注意をしてください。 夏休みや冬休みのような学校が長くお休みとなる期間については、1日あたり8時間まではたらくことができます。ただし、労働基準法という法律でアルバイトは1週間のうちに40時間以内という別の決まりがあるので、40時間をこえないように、こちらも注意してください。


これらの決められた条件の範囲内で活動していなかったとき、強制退去や罰金などを科せられることもあるので注意してください。

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●留学生が多くアルバイトをしている職種

■外国人留学生が従事しているアルバイトの職種(上位5職種)

飲食業 45.7%
営業・販売(コンビニなど) 26.3%
ティーチングアシスタント/リサーチアシスタント 6.9%
翻訳通訳 6.8%
語学教師 6.5%


■外国人留学生のアルバイトの時給

800円未満 9.3%
800円以上~1,000円未満 50.1%
1,000円以上~1,200円未満 30.7%
1,200円以上~1,400円未満 4.4%
1,400円以上~1,600円未満 1.4%
1,600円以上~1,800円未満 0.4%
1,800円以上~2,000円未満 0.9%
2,000円以上 1.7%
不明 1.0%

出典:どちらも日本学生支援機構「平成27年度 私費外国人学生生活実態調査」


語学力を生かした職種はどちらかといえば時給が高いです。しかし、高い日本語がわかる力が求められることと、募集人数が少ないです。まかない(そのお店ではたらく人のための料理)がもらえたり、安く食べることができる飲食業が人気を集める傾向にあります。

●アルバイト応募に必要な書類など

■履歴書

「履歴書」は、あなたの名前や住所、今までに通った学校や仕事、応募した理由などを書く紙です。履歴書は、コンビニや文具店などで買うことができます。書くときは消えない黒いボールペンで書きます。一度、別の紙などに書く内容を下書きしてから書くとよいでしょう。書くときは日本語で書きます。

また、履歴書には必ず写真を貼る場所があります。ここに貼る写真は、ピースサインをしているものや顔がサングラスや帽子などで隠れている写真、スナップ写真は使うことができません。在留カードやパスポートに使うような写真を使います。写真を撮るときには、駅や写真店、商業施設内などにある証明写真機を使うと便利です。


履歴書サンプル

画像をクリックすると拡大します

topics_arbeito_sample.png

■在留カード

カード裏面の資格外活動許可欄に「許可」の記載があること。


■マイナンバー

アルバイトが決まった後に提出(出す)を求められることがあります。

マイナンバーは、あなたが今住んでいる地域に「転入届」を出したあとに市役所や区役所から送られてくる連絡カードに書かれている12桁の数字です。

もし、わからないときには、近くの役所や窓口でマイナンバー記載の「住民票」を発行してもらいましょう。発行するときに、表示したい項目を書くので、ここでマイナンバーにチェックをします。1通あたり300円の発行手数料(手続きにかかるお金)がかかりますが、すぐに番号を知ることができます。


■給与振込先口座

アルバイトが決まった後に提出(出す)を求められます。

アルバイト先からアルバイト代を入金してもらうための、日本の中の銀行の口座番号がわかる通帳またはカードが必要です。


■面接用の服

アルバイトを始める前に、面接を行うところがほとんどです。面接に来るように言われたとき、服装についての決まりがないときには、スーツを着る必要はありません。しかし、サンダルや丈の短いズボン、肌の露出が多い服装は着ないようにして、きれいな印象のある服装で行くようにしましょう。シンプルなデザインの襟付きのシャツやブラウス、ジーンズ以外のズボンやスカートがよいでしょう。髪の毛が長い人は結んでおくと、きれいな印象になります。


 

●アルバイトの探し方

アルバイトの探し方にはいくつか方法がありますが、以下の方法で探すことができます。


1:今通っている学校の先生に相談をする

2:インターネットで探す

3:求人情報誌・新聞広告で探す

4:お店に貼ってあるアルバイト募集のチラシで探す

5:知り合いに紹介をしてもらう


応募したい求人情報(アルバイトの募集についての情報)を見つけたら、電話などで詳しく聞いてみましょう。どこでその求人情報を見たのかも知らせるとスムーズです。

いろいろな会社や店の求人情報がありますが、中には留学生のみなさんをすすんで受け入れている会社や店もあります。留学生を多く受け入れている会社や店では、みなさんにもわかりやすい簡単なことばで書かれたマニュアルが用意されていたり、同じ国の仲間がいたりと安心してはたらき始めることができます。だから、はじめての日本でアルバイトをするときには、そのような会社や店がおすすめです。

●アルバイト先を決めるときのチェックポイント

アルバイト先を選ぶときに、いくつかチェックしたいポイントがあります。

もし、求人用のウェブサイトや本、チラシなどに書いていないときには、面接のときに直接確認をしてみるとよいでしょう。


■時給

日本には、都道府県ごとに決められた最低給料があります。その金額を下回っていないか、同じ地域や仕事ではどれくらいの時給で募集をしているかも確認して、正しい時給が支払われるかどうかを確認しましょう。


■勤務時間・シフト

留学生のみなさんにとって、一番大切なのは勉強です。次の日の勉強に問題がでるような仕事の時間ではないか、学校の授業のスケジュールや試験などにあわせてシフトの変更が可能かどうかは、ぜひチェックしておきたいポイントです。


■試用期間や研修

アルバイト先によっては「試用期間」や「研修期間」が決められていることがあります。アルバイト先によって違いますが、この期間の間は求人情報に記載されている時給よりも少し低い金額で支払われることがあります。念のため確認をしておくとよいでしょう。


■残業

アルバイトでも時間外労働を頼まれることがあります。この時間の給与も支払われますが、回数が多すぎないか、時間が長すぎないかチェックしておくとよいです。


■休憩時間

休憩時間は、労働基準法という日本の法律で定められています。アルバイトの場合、6時間以上はたらくときには途中で45分間、8時間以上はたらくときには1時間の休憩を取ることが決められています。休憩時間の間は給料がもらえないので、実際にはたらいた時間の分だけアルバイト代が支払われます。


■交通費支給

家からアルバイト先までの交通費が支払われるかどうかも確認しておきましょう。1か月あたりの上限が決まっていることも多いですが、交通費が支払われるかどうかで選べる求人の数も変わってきます。もし、交通費が出ないときはアルバイト先までにかかる電車やバスなどの交通料金は自分で支払わなければならないです。いざはたらき始めたらかかる交通費が高すぎてお金が貯められなかった、などとならないよう注意してください。

●アルバイト先が決まったときにすること

アルバイト先が決まったら、仕事についての条件を書類やメモでもらえないかをまずは確認してみてください。または、募集をしていたウェブサイトをプリントアウトしたものや、チラシや求人本を取っておくとよいでしょう。もし、まちがった理解やトラブルがおきたときに、これらのものが手元にあるととても便利です。


働き始めたら、時間に遅れることや欠勤(仕事を休むこと)などは特に注意してください。日本人は時間に厳しいと言われています。仕事の時間ちょうどに着くのではなく、その時間から仕事ができるように早めにアルバイト先に着いて準備を始めるようにしてください。もし、どうしても遅れてしまいそうなときは、遅れることが分かった時点で電話をして理由や到着できそうな時間を知らせるなどの気くばりも大切です。同じように、無断欠勤をしてはいけません。


日本人でも新しい仕事を始めるときは、わからないことがたくさんで心配なものです。わからないことがあれば、そのままにせずに周りの人に声をかけて教えてもらうなど、自分からすすんで話しかけてみてください。いつでも質問がしやすい人間関係を作るためにも、まずはあいさつをしっかりすることを心がけましょう。


ことばも文化もちがう日本で、仕事の内容を覚えながら働くことは、慣れるまでの間はとても大変だと思います。しかし、日本でアルバイトをする経験はお金を稼ぐだけではなく、日本語能力を伸ばしたり日本のマナーを学んだりと、あなたにとって大切な経験になるでしょう。

この記事を書いた人

studyjapan

アクセス日本留学 編集部。外国人留学生のみなさんが日本の学校を見つけるための資料請求ができるWebサイト「アクセス日本留学」の運営や「外国人留学生のための進学説明会」を開催しています。

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