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UPDATE | 2024年03月14日

【油断は禁物!】入学試験の面接の流れと対策

EJUや英語試験など、数々の難関を突破した方には、次に「面接試験」があります。面接官との会話を想像すると、どんな流れで行われるのか、どんな準備をすればいいのかなど、不安に思うこともあるでしょう。今回は、数々の大学の面接を受け、複数校の合格を勝ち取った元留学生が、入学面接試験の流れとその対策について解説していきます!

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1.面接をする意図とは?

interview02.jpg 最初に、面接試験とはどうして行うのでしょうか。学校が留学生に対して面接の試験で確認したいことは、大きく次の4点です。

①学習意欲&学習状況
何より、学校は勉強や研究を行う場所です。これまで勉強や研究に対してどれだけ真剣に取り組んできたか、これからどう取り組んでいくかの「覚悟」、つまり「本気度」が試されます。

従って、自分が好きなこと、将来なりたい姿などから、大学に入ってしたいことのイメージを固め、面接で語ることを想定しましょう。
また、今まで勉強してきた内容を言葉で説明する場合もありますので、自分の学習内容を自分の言葉で話せる必要があります。
どちらも表面上の言葉では通用しません。



②日本語力&文化理解
次に、入学後に日本で生活することになれば、学校内外の人と日本語で話す必要があり、違う文化にショックを受けることもあります。

大学は、しっかりと日本語でのコミュニケーションが取れるか、日本に馴染むことができるかを確認しています。
英語プログラムで入学する場合よりも、日本人と同じカリキュラムで入学する場合の方が厳しい基準で審査されますので、しっかりと準備しましょう。



③コミュニケーション力
大学での学習や課外活動では、様々な背景を持つ人とコミュニケーションを取ることになります。また、大学外の生活でも、コミュニケーションは欠かせません。

そのため面接では、聞く能力、話す能力、表現力、言葉のキャッチボールができるかを確認されます。日本語を上手く話せるかとはまた別軸の評価になります。 



④人間性
最後に、あなたがどんな人なのか、その人間性も重要です。
このポイントでは、マナーを守った言動、服装ができるかや、大学が求める人材像(アドミッションポリシー)と合致しているかが見られます。



2.面接の流れとポイント

interview03.jpg それでは、次に各ステップの注意点をチェックしてみましょう。

①試験会場到着
■場所の確認:学校に複数のキャンパスがあったり、キャンパスが広かったりすると面接場所を間違うこともあります。事前に面接会場の場所と、そこまで向かう方法をしっかりと確認しておきましょう。

■時間厳守:時間に十分な余裕を持って到着するようにしましょう。遅刻は面接において最大のマイナスポイントです。ただし、早すぎると会場が開いていないこともありますので、30分から1時間ほど余裕を持って到着するのが良いでしょう。



②待機
■待機中に面接の練習などを行うことは良いですが、大きい声を出したり、騒いだりすることは控え、先生や係員の指示に従って静かに待ちましょう。



③入室
■名前を呼ばれたら元気に、はっきりと聞こえる声で答えます。

■入る前にはドアを3回ノックし、「どうぞ」と言われたら入室します。

■入室後は静かにドアを閉めます。



④着席
■部屋に入った後は面接官の前に置かれた椅子の近くまで行きます。

■椅子の横に立ちましたら、必ず面接官から「どうぞ」と言われた後に、「失礼します」と答えて座るようにしましょう。

■座る姿勢は背筋を伸ばして手は自然に膝の上に置きます。



⑤面接
■面接官の数は場合によって異なります。

■面接官の目よりも、口元や顔全体を見て話すように意識します。

■質問の内容をしっかり理解したうえで答えます。

■質問の意図を理解できなかった場合は理解した部分を伝え、どこがわからなかったかを聞きましょう。

■質問にすぐ答えられない場合は、お時間を頂けないか、面接官の方にお願いしましょう。



⑥退室
■退室するように言われましたら、ゆっくり席から立ち、軽く感謝の言葉を伝え、お辞儀をします。

■ドアを閉める前にも、もう一回お辞儀をしましょう。



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3.必ず聞かれる「定番質問」に備えよう

interview04.jpg 日本のことわざに、「備えあれば憂いなし」という言葉があります。次の例は、多くの場合に聞かれる「定番質問」として、内容をまとめておくと答えやすくなります。

①志望動機(大学、学部、学科)
質問例)
〇〇大学△△学部☆☆学科を志望した理由を教えてください。

どうしてこの大学、この学部、この学科を志望するのか答えます。ポイントは「どうして他ではなく、ここでなければならないのか」を考えることです。大学のHPや案内資料だけでなく、進学イベントでのお話、オープンキャンパスでの経験など、自分ならではのエピソードを交えるともっと良いでしょう。



②日本での勉強を選んだ理由
質問例)
どうして他の国ではなく、日本で勉強をしようと思ったのですか。
日本留学をしようと思ったきっかけは何ですか。
日本語の勉強方法を教えてください。

この場合も、「どうして他の国ではなく、日本なのか」を話すことを意識しましょう。日本で経験したいことや目標、今までの経験など、あなたならではの強い思いを語ってください。



③将来について
質問例)
大学に入ったらどんな勉強がしたいですか?
大学卒業後の進路希望について教えてください。

大学に入ることは目標でもありますが、一つのスタートでもあります。
大学の勉強、研究だけでなく、就職や進学など、大学に入学した後に何をしたいか、どうなりたいのかのイメージを伝えるようにしましょう。



④過去の経験
質問例)
高校生活の思い出を教えてください。
母国の大学生活の思い出を教えてください。

面接官は過去の経験からどう考え、学び、今にどう活かしているかを考えます。志望動機や将来と関連付けてお話ししましょう。



⑤強みや弱み、自己PR
質問例)
あなたの強みと弱みを教えてください。
1分で自己PRをしてください。

これらはあなたの「人間性」を問う質問です。得意、不得意、好きなものなど、自分がどんな人なのか、どんな考えを持っているかを深く掘り下げて、一貫性を持った答えに仕上げましょう。自己PRでは、学校で求めている人材像や募集要項のアドミッションポリシーをしっかり読み、それとマッチしていることをアピールしましょう。



4.やってよかった対策3選

interview05.jpg 面接官の前で、それも日本語で長い時間話す、そしてそれが試験ともなると、緊張するのは自然なことかもしれません。ですが、ペーパーテストと同じく、緊張してしまったら自分の全力を引き出すことが難しくなってしまいます。本番で緊張しないためにも、特に役立った対策をいくつかご紹介します。

①徹底した面接練習
緊張の理由の大半は「自信がない」ことが挙げられます。
自信をつけるためには、事前の準備や練習を入念に行うことが必要になります。
話す姿を録画して、見返すことはもちろん、先生や家族、友人など第三者に話す姿を見てもらうことが効果的です。自分では気づくことができなかったポイントや他の人の経験を通じた改善ができます。



②聞き取りやすいように話す練習
①と近いですが、聞き取りやすさはその人の印象に大きな影響を与えます。
面接の内容を練習すると同時に、ゆっくり、正確な発音で話すことを意識しましょう。本番で緊張すると早口になってしまうこともありますが、ゆっくり話すことを意識していると適切な速さで話すことになりますので、一石二鳥です。



③入りたいゼミ・研究室の先生にメールを送る
これは大学院を目指す方には特におすすめの方法です。学校に入る前からその学校、特に勉強や研究に興味を持ち、行動したという積極性をアピールできるのはもちろん、コンタクトした先生が面接官として参加された場合は、話が盛り上がります。
メールを送る内容としては、研究やゼミの活動に関する質問などが適切でしょう。



5.それでも緊張する本番前は

interview06.jpg しっかりと準備を行ったとしても、本番の前には緊張してしまいます。そんな方には緊張をほぐす自分だけの方法を見つけることをお勧めします!
下に挙げる例から自分に合うものを試してみてください。

①暖かい飲み物を飲む
②好きな音楽を聴く
③瞑想(めいそう)や深呼吸をする
④入学した自分をイメージする
⑤落ち着ける香りを嗅ぐ



6.まとめ

interview07.jpg 最後に、面接試験は皆さんの個性や意欲を伝えることができる機会でもあります。自信を持って、過去の経験や将来の目標について語り、自分ならではの視点や価値観をアピールしてください。そして何よりも、素直な気持ちを大切に、リラックスして臨みましょう。皆さんの合格を心から望んでいます。
本記事の内容を活かしてぜひ頑張ってください!

この記事を書いた人

李 讃榮

韓国の城南(ソンナム)出身。2019年に来日し、2023年に名古屋大学農学部を卒業。大学では有機化学を研究、現在は以前から関心を持っていた留学生の進学・就職の支援に携わる。日本の文化・歴史・交通・街づくりが好きで、学生時代には47都道府県全てに旅行。一番好きな都道府県は北海道。

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