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UPDATE | 2020年04月07日

外国人向け!N3レベルの日本語力で読める 日本の小説5選

N3レベルの読解力があれば、日本人と同じように、日本語で楽しめる小説がたくさんあります。 日本の小説を初めて読むときに、おすすめしたい小説を5つ選びました。

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●星新一『ボッコちゃん』

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有名な作家、星新一が書く小説は、ぜんぶとても短くて読みやすいです。


『ボッコちゃん』は星新一の代表作のひとつです。書かれたのは1971年でとても古いですが、出てくるのはロボット。悲しい話ですが、これが世界の未来かもしれません。


ほかにも、最後にびっくりしてしまう短い小説がたくさんあります。


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●宮沢賢治『注文の多い料理店』

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宮沢賢治は子ども向けの小説をよく書いています。ただ、日本人の大人にもファンが多いです。


最初に宮沢賢治の小説を読むとき、おすすめなのは『注文の多い料理店』です。


ふたりの男の人が、山の中でレストラン(料理店)に入ります。そこには「ふとった人や若い人は大歓迎」という張り紙がはってあり、レストランの中でもふしぎなことがたくさん起きます。


このレストランは、どんなところなのでしょうか?


短い小説ですが、ミステリー小説のように、ドキドキしながら最後まで読めます。


●有川浩『阪急電車』

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阪急電車は、日本(兵庫県)に本当にある電車の名前です。短い小説が集められた『阪急電車』には、その中の8つの駅が出てきます。


8つの駅で、いろいろな人の物語が描かれます。『阪急電車 片道15分の奇跡』という名前で映画にもなっているので、小説を読んだ後に映画を見ると、もっとわかりやすくなります。


もし日本に来ることがあったら、小説のことを思い出しながら、実際に阪急電車に乗ってみると、きっと楽しいでしょう。


●横山悠太『小説ミラーさん』

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日本にある日本語学校で、N4・N5レベルの学生がよく使っている教科書『みんなの日本語』。そこによく出てくるのが、ミラーさんという外国人の男の人です。


日本語学校の学生にも大人気のミラーさんが主人公の小説が、『小説ミラーさん』です。


今まで紹介した小説が「ちょっと難しい...」と思ったら、先にこれを読んでみてください。日本語力が初級の学生でも読め、短い小説がたくさん載っています。


●『短編工場』

どの本が自分に良いのかわからない人は、『短編工場』という有名な日本人作家たちの小説が載っている本を読んでみましょう。


今、日本で人気の作家たちがどんな小説を書いているのかがよくわかります。こわい話、たのしい話、笑える話...自分のその日の気分で好きな小説が読めます。


この小説はシリーズになっていて、ほかにも『短編少年』や『短編復活』、『短編少女』という名前で出ています。自分の好きな作家や小説と出会えるかもしれません。


JLPTの読解対策にも役立つ! 初級が終わったばかりでも、日本語で小説が読んでみよう

日本語能力検定N2以上じゃないと、日本語の小説は難しい...そう思っている人は多いでしょう。


もちろん中級・上級の日本語を読む力がなかったら、読めない小説もたくさんあります。でも全部じゃありません。


まずはやさしい日本語で書かれているものや、短い小説を読んでみてください。「日本語で小説が読めた」と思うと、ますます日本語の勉強が楽しくなるはずです。


書誌情報:

星新一『ボッコちゃん』(新潮社、改版1971年)

宮沢賢治『注文の多い料理店』(新潮社、改版1990年)

有川浩『阪急電車』(幻冬舎、2008年)

横山悠太『小説ミラーさん -みんなの日本語初級シリーズ-』(スリーエーネットワーク、2017年)

集英社文庫編集部(編集)『短編工場』(集英社、2012年)

この記事を書いた人

若林理央

読書が好きなフリーライター。大阪で生まれ育ち2010年に上京。取材記事や書評、コラムを執筆。現在は文筆業のかたわら、都内の日本語学校で外国人に日本語を教えている。

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